稲取隔離病棟篇


【危険】 ★★★    ⇒危険
【規模】 ★★     ⇒巨大
【交通】 ★★     ⇒不便
【遺留】 ★★     ⇒数多
【総評】 ★★     ⇒良好


 ●床が抜けそうな箇所が多々あり、古釘が所々に剥き出しになっているので注意
 ●保存状態はよろしくない、今やもう天井が半崩壊して雨ざらしに


Introduction

 7月某日、梅雨の重苦しい雨のこの日。
伊豆は稲取、金目鯛が有名な温泉地。
その集落から少し離れた国道沿いすぐそばにあるこの物件。
かつては感染症の患者を隔離する医療施設だった。
昭和30年代のこの施設は、あと何年建物の形を留めていられるだろうか。
これは、そんな廃墟探訪の物語。





<<登場人物紹介>>

隊長……年齢不詳、住所不定、職業不明、好きな天気は晴れ時々ょぅι゙ょ、性別は♂

ひなた……13歳の中学1年生、好きな天気は雨のち雪、性別は♀







 隊長、久しぶりです! もうどれだけぶりですか〜……って、懐かしむよりもほら、着きましたよ!!


 でも生憎の雨……本当、廃墟巡りの日って悪天候率高いですね……なんでだろう


 まあいっか、では気合を入れていってみよう!!


 見ての通りですが……もう雨ざらしもいいとこです。 アザラシのゴマちゃんもびっくりですよきっと


 内部は暗いのでフラッシュメインで……え、フラッシュ無いほうが芸術的? ん……それ言われちゃうとね……


 あ、隊長、今日はビデオ撮らないんですか? この物件とかビデオに最適じゃないですか? ああ、傘とカメラと懐中電灯でもう手がいっぱいなんですね……


 あらら……ここ床が抜けてるから気をつけてくださいね……って…………遅かった……あんたはロードランナーかよ


 あ、病棟だけに布団がありますよ隊……って、どうして布団を見るといつも押し倒そうとするですか! もう懲りない人ですね!!


 床にはなにやらよく分からない書類が散乱してました。 鳥の羽なんかも見えますね。 掛川花鳥園もびっくりですよきっと


 昔よく見た洗面台です。 あ、断っておきますが雨のため採光不足で写真のボケが激しいです。 もったいないですが……


 明かりがないとこんな感じに真っ暗……隊長、怖いです……先行ってください……何もしないですから


 フラッシュ焚いてパシャリ。 奥が真っ暗でこれはこれで怖いです……崖から突き落としたりしないですから隊長先行って下さい……


 すぐ隣の部屋に……うん、壁のカビの模様が人に見えますね……え、シムシティ現象……? そを言うならシミュラクラ現象ですよ……


 椅子のある部屋ですね。 この景色、フラッシュなしで撮りたいですね


 フラッシュなしだとこんな感じです。 あ〜、なんかボケてるのが惜しいなぁ……


 やっぱりデジカメじゃあ暗い場所ではフラッシュがないとダメですね……


 天井の崩壊もかなり進んでいます。 台風の影響がかなり大きいんでしょうね


 ん〜暗くてよく見えませんが流し台がありますね。 隊長もここから流してあげ……ううん、なんでもないですよ


 壁も崩壊して、もうほとんど屋外ですね。 そして一方の隊長はもうほとんどキチ○イですよね、うんうん


 本来ならここはバックの植物の緑がよく映える絶好の撮影ポイントだったのにこのボケ具合……隊長並みにボケてます


 ガラスはまだ残っているところもありました。 何十年と風雨にさらされてきているのに、凄いと思いますね


 森に囲まれた静かな場所なのが病棟としては良かったのかもしれませんね


 流し台があります。 ここは患者の食事を作る厨房だったんでしょうかね。 私も同じ中坊です


 ……最近、私隊長に感化されてダジャレをよく言うようになってきちゃいました……どうしよう……


 あ、隊長! そんなこと話してる場合じゃないですよ……階段が真っ暗で見えません!


 よしこれで行けますね……って、ちょっと踏んだだけで揺れ動きます……ダメですね、危険です、迂回しましょう


 こっちの外に通り道があります。 どうやら土の階段があるみたいで歩きやすいですね


 大人の階段のぼる、君はまだ……って隊長、なんですか? え、私は大人の階段をのぼるなって?


 それ以上大人になるなって……隊長って、本当にロリコンなんですね……いや、いいですけど……別に……


 さて、ロリーな隊長は放っておいて先いきましょうか。 あ、タケノコが伸びてグレンラガン並みに天井を突破しようとしています


 さっきの階段です。 下りも怖そうなので帰りも迂回しましょう。 あ、隊長知ってました? 鵜飼いの鵜匠って国家公務員なんですよ。 え、長良川の鵜匠だけが国家公務員なんですか? そうだったんですか……へぇ……


 建物内を竹が生えるのって、凄く異様な光景に見えますね……なんというか、頽廃感が半端ないです


 隊長見てください、タケノコが真っ暗闇の中健気に生えてます。 でもこれって、下手したらトラップになりかねないですね


 あ、こっちにも……結構いたるところから生えてますね。 LEDの懐中電灯に照らされるとちょっと不気味な気がします


 部屋がかなり破壊されてて何の部屋なのかがわかりにくくなってますね。 ここは病室だったのかな?


 あ、隊長! なんだかいかがわしいのが貼ってありますよ!! どことなく太陽の塔を彷彿とさせますね


 天井が破壊されています。 内側から破壊されてるんで誰かが故意にやったんでしょうね。 破壊(・A・)イクナイ!!


 炊事室……とかかれたプレートが地面に落ちてました。 これも誰かがはがしたんでしょうか。 破壊(・A・)イクナイ!!(2回目)


 LEDの懐中電灯だと、ホラーゲームの零のようで怖いですね……零って言っても村尾信尚は出てきませんよ……


 見ての通り、外は竹やぶです。 幸い焼けてないですね


 むむむ……暗いですね……ってことでここはスルーしましょう(笑)


 昼間でも暗いのは、廃墟の魅力の一つでもありますよね


 ここは待合室?点滴室?診察室?……もはやそれすらも判別が難しいですね……


 左側のガラスの向こうにのぞく人影が……ヒトカゲちゃいまっせ


 ここは藁がいっぱい敷き詰められてました。 アルパカでもいるんでしょうかね


 こういう窓から漏れる光の緑が、本来なら綺麗に写ルンですけどね……富士フィルムに文句言ってやりましょうか


 ベッドのある部屋に来ました。 ここは病室でしょうね。 時代を感じさせる窓が本当に哀愁を感じさせます


 ガラスがまだ半分くらい残っているのがまた(*^ー゚)b グッジョブ!! このまま何年も残ってほしいものですね


 デジカメだとやっぱり暗闇でフラッシュは必須ですね。 隊長、そろそろ一眼レフ買いましょうよ


 というわけでフラッシュパシャリ!! わわぁ……崩壊具合が半端ないですね……これが有名な藁のベッド……恐ろしいです


 本当もうこれじゃあホラーゲームの世界ですよ。 バイブハザー……じゃなかった、バ○オハザードみたいですね、これ


 隊長! 廊下にこんなものが……これって尿瓶ですよね。 って隊長! なに下脱いでるですか!!


 もう……するならせめてこっちでして下さいよ……廃墟ですること自体感心しませんが……。 え、冗談? はぁ……


 さあ、隣の病室に行きましょう。 こっちも藁のベッドです。 これならアルプスまで行かなくても済みそうですね


 ここから見える外の景色は、今と当時とはそんなに変わらないんでしょうね。 建物は崩壊しても、それを取り巻く自然は不変……これがまた廃墟の魅力の一つですよね


 あ、ここでもうおしまいですね。 それでは引き返しましょうか。 っ……隊長……? どうして急に手なんかつなぐんですか……? え、怖いんですか……? ……隊長って、ちょっとかわいいところあるんですね……


 ……なんか変な空気になっちゃったじゃないですか隊長……気を取り直しましょう。 こんなところに配膳室が……


 崩壊が進んでます…………なんかあんまり気が締まらないです……隊長にすっかりペースを乱されちゃいましたよ……


 昭和を彷彿とさせるキャブネットです。 外の緑ととてもそそられる組み合わせですよね


 あ、なんか洗面器がありますよ。 これって昔の病院とかで見ますよね。 時代を感じます


 さあ帰りましょう……って、階段からじゃあ危険です。 そこが抜けたりしても嫌なのでまた迂回しましょう


 思ってたよりも崩壊が進んでいましたがガラスが多く残ってた感じがしますね。 その点はポイント高かったですね


 これでこの廃墟ともさようならです。 次来るときは残っててくれるかな……


 外から見ると階段の部分が随分傾いているような気がします。 自然に包括されてゆく姿が廃墟の最高の姿だと思うです


 シュロ越しにパシャリ。 ちょっとピンボケが激しくて申し訳なかったです。 ロバート・キャパもゴメンなさい……







Epilogue

今回は有名な曰く付きの廃墟、隔離病棟だったわけだが。

そうですね。 心霊スポットとしても有名ですね。

心霊を抜きにしても雰囲気はよく出ていたな。

はい。 探索中なんか常に誰かに見られてる感じがしたんですが……。

ああそれはあれだ。 オイラだ。

えっ!? 隊長、ずっと私のこと見てたんですか!?

いや、ずっとじゃないぞ。 たまにな、ちらっと見る程度だった。

……え……たまに……? じゃあ……。






                        H24.7/1





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